これぞ先人の知恵!半夏生にタコを食べる理由とは?

こんにちは。清流亭です。

雨の日も多くなり、いよいよ梅雨の気配がしてきましたね。

6月というと、とにかく「雨」というイメージが強いですが、実は1年のうちで一番日が長い「夏至」がある月でもあります。

しかし、1年のうちで最も日が短い「冬至」と比べると、あまり認知されていない気がしませんか?

冬至ではゆず湯に入ったり、かぼちゃを食べたり、ある地域ではお祭りも開催されるほど取りざたされています。一方で夏至というと行事も少なく、夏至に食べる料理や食材も特にこれと言ったものがないようです。

 

■外国の夏至祭(ミッドサマーフェスティバル)

日本ではイマイチ盛り上がりに欠ける夏至。

しかし北半球の外国、特にヨーロッパ地方では夏至またはその近日が祝日となり、「夏至祭」という盛大なお祭りが開催されます。キリスト教が布教している国では、聖ヨハネの日(6月24日)と一緒にお祝いされていることも。

国によって夏至の日に行う習慣はそれぞれですが、結婚や未来の夫を占ったり、縁を結ぶおまじないなどの言い伝えが多く、また焚火も欠かせないようです。

 

■日本で夏至のお祝いが少ないのはなぜ?

では、夏至はなぜ日本では外国のような祝い方をされないのでしょうか?

一説によると、6月の後半は「田植え」などの農作業で最も忙しい時期のため、行事をやる余裕がなかったとも言われています。

かつて日本には、夏至から11日後の7月2日頃までには田植えを終わらせ、その後七夕までの約5日間は農作業で疲れた体を癒すという習慣がありました。

この期間を「半夏生(はんげしょう)」と言い、地域によってはこの半夏生の時期に食べられる食材があるそうです。

 

■英気を養う時期、半夏生

主に関西地方では、半夏生に「タコ」を食べる習慣があります。

これは「タコの足のように、稲の根がしっかり根付きますように」、「タコの足の吸盤のように、稲穂が豊かに実りますように」という、豊作祈願のために食べられるようになったのがはじまりだとか。

しかし実際に、タコには疲労回復成分として知られる「タウリン」や、エネルギーの源となる「亜鉛」が含まれているため、体を休める半夏生に食べる食材として非常に理にかなっているのです。

 

また、半夏生は小麦が収穫される時期でもあるため、小麦を使った食べ物を近所に振る舞ったり、神様にお供えする地域も。

奈良県、和歌山県では小麦ともち米を合わせ、きな粉をまぶした「小麦餅」、関東地方では小麦で作ったお餅を焼いて食べる習慣があります。

他にも、香川県ではうどん、福島県では鯖、長野県では芋汁などが食べられているそうです。

 

■夏バテ防止のためにも、今からしっかりと栄養を

半夏生の時期に食べられる食材は地域によってそれぞれですが、これから夏を迎えるにあたって、疲れを癒しつつ体力をつけるために栄養を摂っていたのでしょう。

これらの昔からの知恵、習慣にはそれぞれ理由があり、現代にも活かせるものが多くあります。夏バテ防止のためにも、この時期から栄養価の高い食材をバランス良く摂取するように心掛けたいところです。

特に最近は外食がままならないコロナ禍の影響もあり、インスタント食品や簡単な一品メニューでご飯を済ませてしまっている…なんていう声も聞こえてきます。

作るのが面倒なときは、さまざまな食材がバランス良く食べられる「お弁当」も選択肢のひとつ。

清流亭の宅配弁当は、お手軽な軽食メニューから高級食材を使用した和膳までお選びいただけます。

酷暑を乗り切る体づくりに、清流亭のお弁当をぜひご利用ください。